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 水曜日でも朝でもAMでもないが、サイモンとガーファンクルを聴いている。雨の日に聴きたくなったりしませんか。S&G。このタイトルナンバーの歌詞ほど深い罪悪感を抱いているわけではないものの、原稿は絶賛停滞中だ。疲労のせいなのか、能力が足りないせいなのか、老いたせいのか、まあたぶんその全部なのだとは思うが、ここ数日間、頭にブレーキがかかっている。こないだのニンニク注射があんまり効かなかったのがツラい。あれが頼りにならないとなると、あとはどんなドーピングをすればよいのだ。

 …などと悩みつつ気分転換を兼ねて美容院に行ったら、同い年の美容師キリカ姐さんが「ヘッドスパとかどうよ?」と言って、シャンプーのついでにお試しコース的にやってくれた。なんか清涼感のある液体を頭にふりかけてグイグイとマッサージしてくれるんだが、これがもう、思わず声が出ちゃうほどキモチイイ。「ほ、ほかにお客さんいないよね?」と確認しつつ、アウアウと悶えてしまったのだった。次は本格的にやってもらおう。っていうか、明日から毎日お願いしたいぐらいである。

# by deepriver1964 | 2023-06-02 14:45

 疲れが溜まったので、出勤前に行きつけの店でホルモンとニンニクをキメてきた。店じゃなくてクリニックだ。LOH症候群用のテストステロン補充と、疲労回復用のニンニク注射。いっぺんに注入したので、狼男とかに変身しちゃったらどうしようかと心配だ。ガルル。

 テストステロンは筋肉注射だが、ニンニク注射は血管に打つ。今日はこれが大変で、まず看護師Aが左腕で2回失敗。「すみません、手を替えます…」と立ち去り、看護師Bが現れて右腕でトライしたものの、やはり漏れてしまったようで激しく痛む。必要性の低いただの疲労回復目的だから、そんなにツラい思いをしてまで受けたくない。だから、再度トライしようとする看護師Bに「あのう、難しいようなら痛いのでキャンセルしたいんですけど…」と伝えたところ、主治医登場。「ごめんなさい、僕にもう一回だけやらせてください。お代はいただきませんので」とおっしゃるのでお願いしたら、右腕に一発で仕留めてくれた。前から「この先生は注射がうまいなぁ」と思ってはいたが、さすがだ。一度の受診で計5回も針を刺されたのは初めてだが、まあ、医療は頼もしい一方で当然リスクもある。今日は運が悪かった。


 ゆうべはブラインドフットボールWGPの日本対チリをライブ観戦。チリは初めて見たが、10番のエースがかなり危険な選手で、同じ南米のコロンビアやパラグアイと同程度の実力という印象を受けた。つまり、かなりつおい。個人的には、このあたりのクラスに勝てるかどうかが、日本チームが世界で戦えるかどうかを見る上でのひとつの判断基準だと勝手に思っている。

 で、結果はスコアレスドロー。運が良ければ勝ったかもしれないし、運が悪ければ負けていたかもしれない(まあスポーツってそういうもんですけどね)。体格差のせいなのか、前線にボールを運んでも簡単に奪われてしまう残念なシーンが目立ったものの、前日のブラジル戦よりはるかにスリリングで面白い試合だった。後藤さんはこの試合でも気迫のみなぎるプレーを見せてくれたが、ゴールには迫れず。そろそろ国際大会の雰囲気にも慣れてきただろうと思うので、今夜のイングランド戦で一発仕留めてほしいなぁ。


【BGM】プッチーニ:ラ・ボエーム
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# by deepriver1964 | 2023-05-25 12:22

 ゆうべは、ブラジルで開催されているIBSAブラインドフットボール・ワールドグランプリ、日本対ブラジルをYouTubeでライブ観戦。現場取材から遠ざかってもう7年ぐらいになるけれど、こうして配信されれば気になるので見る。ブラジルまで行って大会の取材をしたのが懐かしい。あれは2007年だから…16年前かよ。あの頃はとにかく現地に行かないと何の情報も得られなかった。そういう時代に取材できたのはむしろ幸運だったと思っているけれど。

 で、試合は0-3の敗戦。ブラジルはスーパースターのリカルドもふつうのスターのジェファーソンもいなかったが、日本も今回は黒田智成という大スターを欠いているので、まあ、これが順当な結果なのかもしれない。すっかり事情に疎くなっているから知らんけど、たぶん日本チームにとっては、若手や新戦力を試したり経験値を上げたりするのがこの大会の主眼なのだろうと想像する。

 その中でも、はじめて見た8番の後藤さんという選手 に驚かされた。いまプロフィールを見たら、1985年生まれの38歳。31歳で失明、33歳でブラインドフットボールを始めたらしい。サッカーは高校まで経験しているとはいえ、まだ競技歴が浅いのに、というか、視覚障害者歴が浅いのに、あそこまで激しく敏捷に動けるのはすごいこと。プレーする姿からは、とてつもなくアグレッシブなパッションがほとばしっていた。代表デビュー戦で(しかも世界最強のブラジルを相手にして)見る者にそんな印象を与えられる選手は、そうはいない。いずれどこかでお会いしてお話をうかがってみたいものである。この大会、引き続きガンガン起用してほしいっす。がんばれ、後藤さん。


【BGM】J.S.バッハ : ピアノ協奏曲第2番&第4番(グレン・グールド)

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# by deepriver1964 | 2023-05-24 12:26

休日に気が向いたもの

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 金曜の晩は定年前に転職したという学生時代からの旧友と飲み、同じ出版業界人なのでそれなりに毒も吐かせてもらい、土曜は完全休養。フリーランスはあまり曜日に縛られない生活をしているので、フライデーナイトに飲みに行く習慣がなかったんだが、先週も今週もたまたまこのパターンだったので、これがほんとにリフレッシュに良いことをいまさら実感している。このところ自己家畜化に励んでいることもあって、「金曜の晩を楽しみに一週間がんばる」という気持ちがよくわかりました。次のフライデーナイトはどうしよう。


 きのうの休養日は目や頭を使いたくなかったので読書は避け、気の向くままにCDをプレーヤーに放り込みながらゴロゴロしていた。気が向いたのは、グリーグとシューマンのピアノ協奏曲、レディオヘッドの「IN RAINBOWS」、ポール・デズモンドの「BOSSA ANTIGUA」、吉田美奈子のライブ盤、バッハのゴールドベルク変奏曲、東京サヴィヌルバッハの「SWEET METALLIC」。1ヵ所だけ辛うじて「バッハつながり」はあるものの、何の脈絡もナッシング。表面には見えないだけで、深層には何かあるんだろうか。「気が向く」とは、実に謎めいた現象である。

 しかも読書はしないつもりだったのに、こないだセガレが「街〜壁」といっしょに「とうさん、これも読んでないんでしょ?」と置いていった村上春樹「多崎〜巡礼の年」にも気が向いて、70ページぐらい読んだ。「街〜壁」は20ページぐらい読んで「なんか入り込めんな」と先送りしているんだが、こちらは読み進めたくなる感じ。

 で、夜は漫才の「ザ・セカンド」を4時間も見て、結局は目がグダグダに疲れたのだった。あと、テレビは何より耳が疲れる。「声が小さいとチャンネルを替えられてしまう」からテレビは音量が大きくなるという話を聞いたことがあるが、漫才大会も無駄に声のデカいのが勝ち残りやすくないですかね? その意味でも、金属バットをもう少し残らせてほしかった。きわどい批評性も面白かったし。

# by deepriver1964 | 2023-05-21 17:07

自己家畜化と注射針

 ここ数日、自己家畜化がわりとうまくいっている。起床時間を従来より1時間ほど早め、午前中からしっかり仕事場で稼働し、昼飯までに2000字をこなす。これをクリアすると余裕が生まれ、途中で昼寝をはさんでも1日6000字のノルマを果たせるのだった。じつに従順な家畜である。こうしてみると、ビジネス書的な仕事術なんかも、要は自己家畜化マニュアルなんだよな。家畜の自己啓発。

 しかしまあ、そんなふうに自己家畜化に励む気になるのも、テストステロン注射のおかげでLOH症候群が好転しているせいかもしれない。いつもより早く起きられること自体、心身の調子が良い証拠だ。治療を始める前は、ほんとに起きるのがツラかった。

 だが残念ながら良いことばかりではない。はりきってガシガシとキーボードを叩いていたら、別の持病が悪化した。母指CM関節炎。両手の親指のつけ根が痛いんだよ。人生とは、ままならないものである。近々、ペインクリニックで痛み止めを打ってもらおう。この3年ほどのあいだに注射針を刺された回数は、おそらく、それまでの五十数年間の累計を超えているはず。注射依存度の高い家畜って、ちょっとイヤな家畜だ。


【BGM】Cannonball Adderlay Quintet in Chicago
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# by deepriver1964 | 2023-05-18 11:19