2014年 10月 15日
毎ブラ336:ブラサカを研究する学生さんへ |
このあいだの日曜日、八王子クーバーで代表の練習を見ていたら、見知らぬ若者がおずおずと近づいてきて「あの…岡田さんでいらっしゃいますよね?」と言う。H大学の学生さんだった。何かの課題でブラインドサッカーを題材にしようと思い立ったところ、担当教授が「だったらまずこの本を読め。一番ちゃんと書いてあるから」と拙著『闇の中の翼たち』をすすめたそうだ。おお、なんて素晴らしい教授なんだろう。お名前を聞いておけばよかった。
で、それを読んでから、初めてブラインドサッカーを見るために代表合宿に足を運んでみたところ、そこらにいた誰かに「その本を書いた奴がすぐそこにいる」と教わり、「え、いるんだ」とビックリしつつ声をかけてみたということのようだ。うんうん、いるんだよね、けっこうな確率で。
聞けば「視覚障害者の生活とスポーツ」みたいなテーマを考えているという。だもんだから、またベラベラと自立心や生活能力とサッカーの関係とかそういうことについて問わず語りに喋り倒し、学生さんを茫然とさせてしまいました。こういうとき、本当はうっすらとヒントを提示するような話し方ができるといいんだろうけどねぇ。ダメだなぁ私は。やはり教育者にはなれそうにない。
ともあれ、あの本を出して以来、こんなふうにブラサカの現場で学生さんに声をかけられることは時々あるので、たいへん嬉しいことだと思っている。この競技の基礎資料にもなればいいと思って書いた本なので、どんどん使ってもらいたい。そして、できることなら、その課題やら卒論やらをやり終えた後も、この競技と継続的につきあってくれたらいいな、と思う。「素材」として使うだけでおしまい、というケースがわりと多いみたいなので。
いや、もちろん、素材として使うだけでも全然いいとは思うんですよ。ライターやジャーナリストの中にも「いちど書いておしまい」の人は少なからずいるから、学生さんだって同じことである。私みたいにズルズルと深みに嵌って脱出不能になる人間がそんなに大勢いるわけはない。
ただ、あなたがその課題や卒論を提出した後も、現場ではブラインドサッカーが地道に続いていて、そこにはいろんな変化もあるということは、心の片隅に置いておいてほしい。実際、私があの本を書いた後で、日本のブラインドサッカーはさまざまな面で大きく変わった。今後も変わり続けるだろう。サポーターやボランティアやファンとして積極的に関与しろとは言わないけれど、なんとなくブラサカの動向を横目でフォローし続けるぐらいの姿勢は持ってもらえると、売れない本を書いた甲斐もあるというものでございます。
で、それを読んでから、初めてブラインドサッカーを見るために代表合宿に足を運んでみたところ、そこらにいた誰かに「その本を書いた奴がすぐそこにいる」と教わり、「え、いるんだ」とビックリしつつ声をかけてみたということのようだ。うんうん、いるんだよね、けっこうな確率で。
聞けば「視覚障害者の生活とスポーツ」みたいなテーマを考えているという。だもんだから、またベラベラと自立心や生活能力とサッカーの関係とかそういうことについて問わず語りに喋り倒し、学生さんを茫然とさせてしまいました。こういうとき、本当はうっすらとヒントを提示するような話し方ができるといいんだろうけどねぇ。ダメだなぁ私は。やはり教育者にはなれそうにない。
ともあれ、あの本を出して以来、こんなふうにブラサカの現場で学生さんに声をかけられることは時々あるので、たいへん嬉しいことだと思っている。この競技の基礎資料にもなればいいと思って書いた本なので、どんどん使ってもらいたい。そして、できることなら、その課題やら卒論やらをやり終えた後も、この競技と継続的につきあってくれたらいいな、と思う。「素材」として使うだけでおしまい、というケースがわりと多いみたいなので。
いや、もちろん、素材として使うだけでも全然いいとは思うんですよ。ライターやジャーナリストの中にも「いちど書いておしまい」の人は少なからずいるから、学生さんだって同じことである。私みたいにズルズルと深みに嵌って脱出不能になる人間がそんなに大勢いるわけはない。
ただ、あなたがその課題や卒論を提出した後も、現場ではブラインドサッカーが地道に続いていて、そこにはいろんな変化もあるということは、心の片隅に置いておいてほしい。実際、私があの本を書いた後で、日本のブラインドサッカーはさまざまな面で大きく変わった。今後も変わり続けるだろう。サポーターやボランティアやファンとして積極的に関与しろとは言わないけれど、なんとなくブラサカの動向を横目でフォローし続けるぐらいの姿勢は持ってもらえると、売れない本を書いた甲斐もあるというものでございます。
by deepriver1964
| 2014-10-15 22:10