毎ブラ250:合宿3日目@つくば

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「ボケて」に使えそうな写真ではあるが、これは本日のウォーミングアップ風景である。ランニング中に笛が鳴ったら仰向けになったり俯せになったりしてすぐにまた立ち上がって走る的なアレだ。べつにブラサカ的な練習でも何でもないから、一般的にはどうでもいい風景なわけだが、ふつうのブラサカ風景を見慣れてしまうと逆にこういうのが新鮮に見えてしまったりして、なんというか、ブラサカの面白さを伝えるべき役割の人間としてどうなんだそれは。だけど、アキさんがこんな恰好してたらファンとしてカメラを向けざるを得ないし、撮ったら載せたくもなるじゃないか。
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 ともあれ、俯せと仰向けの区別がつかない選手はいなかったようなので、ホッとしました。1人ぐらいボケてくれてもいいんじゃないかと思わないでもないが、いまはそんなことをしている場合ではない。アジパラまで3ヶ月、世界選手権まで4ヶ月だ。真面目にやれよオレ。

 今回の合宿は選考会を兼ねていたので、練習終了後に、フランス遠征とアジアパラ競技大会のメンバーが発表された。フランス遠征のほうは参加できる選手だけで何とか1チーム揃えた感じなので、本来の意味での「代表選考」と呼べるのはアジパラのほう。これは正直、世界選手権の組み合わせ抽選よりもはるかに予想が難しかった。まあ、予想したとしても書かないけどさ。

 以前は、それこそ「誰が遠征に行けるんだ」という段階でほぼメンバーが絞り込まれてしまうことも多かった。でも今はずいぶん選手層が厚くなり、誰が選ばれても不思議ではない当落選上のプレーヤーが何人もいる。魚住監督がどう考えるか、ひじょうに興味深かった。昨夜の時点でも「まだ全部は決めてない」とおっしゃっていたし。つまり、この合宿は建前ではなくガチの選考会だったということだ。

 で、発表されたアジパラのメンバーの中で「そう来たか!」と私が思ったのは、もちろん「ミノさん」こと三原健郎の選出である。元代表キャプテン。公式な国際大会では、3年ぶりの代表復帰である。その人物像は拙著『闇の中の翼たち』で読んでください。男が惚れるタイプの男である(いや女が惚れないとは言ってない)。

 来月で40歳になるベテランだが、昨年あたりからミノさんのプレーは目を見張るほどレベルアップしていた。福岡の選手だからふだんはあまり見られないし、話もなかなか聞けないのだが、たまに見るたびに「どんだけ練習してるんだこの人は」と驚かされたものである。今回の合宿でも、年齢を感じさせないキレのあるテクニックを披露していた。日頃の努力がしのばれる。プレーが好調なせいか口のほうもなめらかで、チームの雰囲気をなごませる自虐系おもしろトークもいい感じだったし。その意味も含めて、彼が代表に戻ってきたのは本当に嬉しいし、心からおめでとうと言いたい(もう本人に言ったけど)。

 しかし本人は、選ばれただけでは満足しないはず。かつての代表時代のミノさんは、あまり出場時間が多くなかった。2007年のアジア選手権では、開幕前の練習で怪我をして帰国するという無念も味わっている。代表選手として試合で結果を出すために、ますます努力するであろう。がんばれ、ミノさん。

 …と、こういうことを書いていると、落選した選手たちの胸中を思って、心苦しさを感じる。でも、ギリギリの勝負だったと思うからこそ、心苦しいんだよね。そういう厳しい代表争いがあること自体がすばらしい。世界選手権のメンバーはまだ決まっていないのだから、これからアジパラのメンバーを1人でも2人でも蹴落とすべく、また明日からがんばってください。
by deepriver1964 | 2014-07-21 22:42