毎ブラ239:公開授業@慶應義塾大学

 また慶應義塾大学日吉キャンパスにお邪魔してきた。体育講義「ブラインドサッカー論」の公開授業、「企業はなぜブラインドサッカーを支援するのかーソーシャルスポーツマネジメント」。牛島先生からご案内をいただいたので、たまにはグラウンドの外のことも見聞きしておかないとな、と思って出席したのである。いちばん前の席に座ったら、牛島先生とJBFAの松崎事務局長に「やりづらい…」とイヤな顔をされたが、人を呼んでおいてそれはないじゃないか。というのは冗談ですが(笑)、私もべつに喜んでいちばん前に陣取ったわけではなく、そこしか空席がないぐらい大勢の受講者が集まったということである。すばらしい。

 まず松崎さんが「視覚障害者と健常者が混ざり合う社会を実現する」というビジョンをパートナー企業と共有することの重要性を強調するお話をされた後、アクサ生命保険の小笠原隆裕氏が、いわゆる「チャリティ」とは違う企業の社会貢献活動の意味などについてお話をされた。当たり前だが、企業は利益追求が大事だから、単なる善意だけで支援はしない、というお話。ではアクサにとってブラサカ支援にはどういうメリットがあるのか…というあたりは、私の取材メモが不十分なため、またあらためて。そこがキモなのに、すみません。

 で、それを聞きながら、ふと我が身を振り返ったのである。私のブラサカがらみの仕事も、経済的な利益はまったく生んでいない。本や雑誌はすべて赤字だし、ウェブは基本的にノーギャラだ。もし自分に「株主」がいたら、許してもらえるのかしら…なんて考えちゃったわけですよ。もちろん、「善意」だけでやってるつもりは毛頭ないし、社会貢献なんて立派なもんでもない(そんなことしてる余裕はない)。「ブラサカに詳しいライター」という存在感をキープしていれば、いつか何かいいことあるんじゃないかなー、という淡い打算はある。いや、現時点でも「いいこと」はいっぱいあるんだが、それって自分の道楽的な満足感だったりするわけで、株主は許さんだろうなぁ。するてえと何か、これ、要するに仕事じゃなくて遊びってこと? そういうことなの? マジで? …と、そんなことを考えるきっかけをいただいた公開授業であった。どうもありがとうございました。あと、ちょっとしたスクープもつかんだような気がしなくもないが、それはまた別の話(笑)。
by deepriver1964 | 2014-07-10 22:52